「Oumuamua(オウムアムア)」はハワイ語で「遠方からの初めての使者」
10月19日にハワイの天文台で観測された物体は、太陽系の外から飛来した小惑星であることが分かりました。
太陽系外から飛来した小惑星の観測に成功したのは、歴史上初めてのことでした。
また、“初めて”はそれだけではありません。
この物体は長さが幅の10倍ほどもある細長い形状をしています。葉巻やペンのような形をしており、7.3時間ごとに自転を繰り返しながら移動を続けています。
このような形状の小惑星が観測されたことも初めてのことであり、初めてづくしの歴史的発見であるといえます。
さて、この小惑星には「Oumuamua(オウムアムア)」という特徴的な名前がつけられていますが、これはハワイ語です。
ハワイの言葉で「遠方からの初めての使者」を意味しており、太陽系の外から、途方もない時間をかけて飛来した小惑星にちなんで名付けられました。
観測したのはハワイにあるパンスターズ1(Pan-STARRS1)と呼ばれる望遠鏡です。
パンスターズ(Pan-STARRS)について
観測した望遠鏡「パンスターズ1(Pan-STARRS1)」の名前にあるパンスターズとは、4台の望遠鏡で継続的に宇宙を観測し、天体を検出する計画のことを指します。
時間をあけて撮影した画像を比較することで、小惑星や彗星を発見することができるのです。
この計画の1台目として設置されたパンスターズ1がハワイ・マウイ島のハレアカラ山頂にあり、この度の歴史的な発見をしたのです。
パンスターズの成果はそれだけではありません。昨2016年末にも、世界初、世界最大の観測を行っています。
パンスターズの宇宙地図
日本に、そして世界に地図があるのであれば、宇宙に地図があっても良いですよね。
宇宙の地図を作る「デジタル・スカイ・サーベイ」という計画があります。この研究に大いに貢献したのが、他ならぬパンスターズ1でした。
パンスターズ1望遠鏡の設置されたハワイからは、全天体の3/4が観測できます。この天体に対し、12回の観測を行いました。4年以上の歳月をかけて登録された天体は約30億にものぼります。
この撮影されたデータは2ペタバイトにも達します。iPhoneで撮影した写真(2メガバイトとする)10億枚分の膨大なデータです。
短期間で撮影を行うことで、その差異から新たな彗星や小惑星を見つけることに成功しているパンスターズ1。既に、地球に近い小惑星も発見しています。
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今回のオウムアムアのような太陽系外の小惑星は今後も訪れることが予測されています。
パンスターズ1による太陽系外小惑星の発見は、今後の天体観測にとっても、大きな貢献を成したと言えるでしょう。
参考記事:
https://www.cnn.co.jp/fringe/35110751.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA
https://news.infoseek.co.jp/article/sorae_36467/
https://www.mnn.com/earth-matters/space/blogs/worlds-largest-digital-sky-survey-includes-3-billion-objects