フラ&カルチャー

ハワイに留学中のフラガール・エマ~『フラとは? フラ”ダンス”との違い』

私は小学生の時にフラと出会い、高校を卒業後、現在はオアフ島のカレッジに通っているエマです。

フラに関する情報をどんどんお伝えします。

 

ハワイと聞いて、からっとした青空はもちろん、ビーチやヤシの木、プルメリアなどをイメージする人が多いと思います。それらと並び、フラもハワイを代表的するものの一つです。

日本ではフラ”ダンス”という名称をよく耳にするため、日本人にとって、そっちの方が馴染みがあると言う人が多いでしょう。

しかし、フラとフラダンスは全く別のものです。

第2回は、フラとフラダンスの違いをご紹介します。

※第1回:https://alohasmile-hawaii.com/hula-culture/45480/

ハワイに留学中のフラガール・エマ~『フラとは? フラ”ダンス”との違い』

古代のハワイ・ポリネシアには文字がありませんでした。

そのため、ハワイの人々は神々への信仰や、体験、出来事などを後世に伝える手段としてフラ=踊りを始め、それが広まりました。

ハワイの人々は自然への感謝、大切な思いの表現、大地への捧げを全て祈りに込めて伝えていたといいます。

しかし1770年代では、アメリカから来た宣教師によってフラやサーフィンなどの伝統文化を約50年間もの間、禁止されていたという歴史もあります。

それを救ったのが、フラのオリンピックともされる「メリーモナークフェスティバル」の名前の由来にもなっている、デイヴィッド・カラカウア王です。

メリーモナークフェスティバルについては、追って紹介したいと思います。

禁止令が解かれてからも、やがてアメリカ準州となったハワイでは、ハワイ人は行き場を失い、ハワイ語を捨て、フラは見向きもされず、一部の人たちによって守られていたそうです。

このように、フラを踊るということはハワイの歴史を体現することでもあります。

ハワイに留学中のフラガール・エマ~『フラとは? フラ”ダンス”との違い』

一方で、フラダンスは伝統的なものではなく、主にエンターテイメントに焦点を当てたダンススタイルで、ハワイの観光業に影響を受けて発展したとされています。

静かで緩やかな動きのフラと違い、フラダンスはダイナミックで観客を楽しませることが目的です。

衣装にも違いがあり、フラは一般的に花や葉などの自然素材から作られますが、フラダンスの衣装はより華やかで装飾が派手なものが多いです。

また、フラという言葉には「踊り」という意味も込められているため、ハワイの人やハワイ語ではフラダンスではなく、フラと呼ぶのが一般的です。

日本人にとってフラは、誰もができるゆったりとした踊りというイメージがありますが、多くの歴史があり、ハワイには欠かせない大切な伝統文化なのです。

ハワイに留学中のフラガール・エマ~『フラとは? フラ”ダンス”との違い』

次回からはさらに深くフラのことについて紹介していこうと思います。

ハワイに留学中のフラガール・エマ~『フラとは? フラ”ダンス”との違い』 和田エマ
新潟県出身、小学1年生でフラを始め、中学校で陸上競技に励み、高校入学と共にフラを再開しました。
高校を卒業し、現在はカピオラニコミュニティカレッジでホスピタリティを専攻しています。旅行や観光業に興味があります。