私は小学生の時にフラと出会い、高校を卒業後、現在はオアフ島のカレッジに通っているエマです。
フラに関する情報をどんどんお伝えします。
前回は、古典フラであるカヒコと、現代フラであるアウアナについてご紹介しました。
カテゴリーによって踊りの意味や表現方法が異なるということをお伝えしました。
第4回目の今回は、フラの中での女性と男性の違いについて取り上げたいと思います。
※第1回:https://alohasmile-hawaii.com/hula-culture/45480/
※第2回:https://alohasmile-hawaii.com/hula-culture/45906/
※第3回:https://alohasmile-hawaii.com/hula-culture/46298/
女性のフラ
まず、女性のフラです。ハワイでは若い女性のことを「ワヒネ」(Wahine)と言い、19歳から45歳くらいまでの広い範囲の年齢の女性を“若い”と考えます。
ちなみにハワイ語では女神のことを「アクア・ワヒネ」(Akua Wahine) と言い、ハワイの歴史や神話のなかにはハワイの女性にまつわるものがいくつもあります。
例としてマグマを自在に操ると言われていた火の女神ペレや、他にも虹の女神、雲の女神、森の女神などです。
ハワイでは昔から、女性は存在感のあるものとされてきたのです。
現代のフラでは、幅広い年代の女性がワヒネと呼ばれ、その中でカヒコとアウアナに分かれるということです。
これらの写真は、今年の8月に日本に一時帰国した際、私が所属していたチームで発表会に出た様子です。
久しぶりにみんなと踊れて、とても楽しかったです。
男性のフラ
次に、男性のフラです。男性はハワイ語で「カネ」(Kane) と言います。
古来ではフラは神への祈りやお祝い事のために男性のみが踊るものとされていました。
しかし、時代が変わり女性のフラダンサーを描いた映画や、楽園であるハワイのイメージを広めるため華やかなフラガールをアピールしたことから、フラと言うと女性のイメージを持つ人が増えたそうです。
実際、日本の女性フラダンサーは約40万人なのに対し、カネフラダンサーは約1000人だそうです。
カネフラの特徴は、力強い振り付けです。女性が踊るしなやかな動きとは異なり、力強く地面を蹴るようなステップやたくましい振りが特徴です。
ハワイのカネダンサーはハワイの伝統的なタトゥーを入れている人が多く、また、足腰を鍛える体作りが大切と言われるため、ムキっとした筋肉質のダンサーが多いです。
カネもワヒネと同様、カヒコとアウアナに分かれます。
カヒコでは、日本で言うふんどしのような「マロ」を身につけたり、女性のようにティーリーフスカートを穿いたりします。
アウアナは、自由度が高く、スラックスにアロハシャツなどラフな服装が特徴です。
カネフラは声も特徴的で、男性の低い声が重なると響きが増し、ハワイの大地や自然を大切にしてきた神聖で厳かな感じを受けます。
この写真は、私の母がフラのオリンピックである「メリーモナークフェスティバル」を観に行った時の写真で、古典フラであるカヒコのステージの様子です。
手前の上半身が裸の男性がカネダンサーです。下半身は女性ダンサーと同様に、スカートを穿いています。
現在は会場内で写真や動画を撮ることは禁止されていますが、数年前までは許可されていたそうです。
今回は「ワヒネ」と「カネ」について紹介しました。
女性が踊るイメージのあるフラですが、女性、男性関係なく誰もが楽しめる踊りです。
ちなみにハワイではトイレの表示などがWoman, Man ではなくWahine, Kane と書かれていることがよくあります。
この写真はワイキキにあるロイヤルハワイアンセンターのトイレ表示です。
ハワイを訪れた際は、これらの表示をぜひ探してみてください。
次回はフラには欠かせないスカート、パウについて紹介したいと思います。
和田エマ
新潟県出身、小学1年生でフラを始め、中学校で陸上競技に励み、高校入学と共にフラを再開しました。
高校を卒業し、現在はカピオラニコミュニティカレッジでホスピタリティを専攻しています。旅行や観光業に興味があります。